殺人現場での遺品整理
殺人現場となったのは東京の下町で、乗用車がギリギリ通れるくらいの狭い路地を通りぬけ、その突き当たりが殺害現場だったのですが、遺品整理に伺った自宅の玄関で、寒いなか待っていてくれたのは遺族の方でして、申し訳なさそうに、「家の中に入るのは厳しいので、玄関で待たせてもらえますでしょうか」との事でした。
身内の人間とはいえ、確かに故人が殺された現場を見たいと思う人は少なく、遺族の方に外で待っているように言い残し、一人で玄関家から中へ入っていきました。
部屋に入ると、小さな台所が左側にあり、水に潤かしている食器や、窓際に並べてある洗剤などみて、つい先日まで故人が暮らしていたことを物語っていました。
そして、殺人現場となった隣の部屋のドアを開けると、生臭い空気が押し寄せてきて、あまりの悪臭に息を止めて、とっさにドアを閉めてしまいました。
意を決して、もう一度ドアを開けてみると、その部屋の中はドラマで見るような血の海となっており、とてもじゃないけれど遺族の方にお見せ出来るような状態ではありません。
亡くなられてから2日で発見されたとのことですが、故人の血が乾いていない部分が残っており、今までも衝撃的な現場を見てきましたが、この時の衝撃はこれまでに味わったことの感じで、体が凍りつくという体験をしていまし、しばらく身動きが取れませんでした。
3年前にショットガンで自分の頭の半分を吹き飛ばした方の部屋を遺品整理したことがあるのですが、その時よりも劣らないくらいの惨さでした。
遺品整理 ご遺族の気持ちを尊重し、遺品を定年に取り扱いする遺品整理業者です。
遺品整理を必要としている人
現場の状況があまりにも酷いので、作業服で見積をすることにしたのですが、遺族の方が本日中に印鑑などを見つけたいとのことだったので、防護服に着替えて再び戦場の部屋へ向かったのですが、血の海となっている床に足を踏み入れたとき、足の感触からして故人の一部の遺体なのだろうと分かりましたが、遺族の方のことを考えたら、気持ちが悪いとも言っていられませんので、とにかく印鑑などを黙々と探し続けました。
もともと真っ白だった防護服も血で赤く染まり、ようやく押し入れの中に合った印鑑などを見つけ出すことに成功し、遺族に渡そうと思って表に出たら、私の姿に驚いた様子でしたが、とても喜んでくれたように思います。
最後の仕上げとして一仕事終えて会社に戻ってきた従業員に、大変な現場ではあったけれど、遺族の方から心から感謝されることにやりがいを感じ、はじめはキツイと思ったけど、あんな現場は遺族には耐えられないし、自分が何とかしてあげたいと思えた、と言ってくれることで、私が下のものに仕事のやり甲斐を感じさせる事ができた達成感がありました。
もう一人の従業員も、最後に泣きながら有難うと行ってもらえた事で、遺品整理の仕事をする重要性を感じて、無理してでも頑張った甲斐があったと答え、2人とも素晴らしい笑顔を魅せられたときには、私も泣きそうになってしまいました。
この世の中に遺品整理を必要としている人がいる以上、私は戦い続けます。